就職試験の難関をくぐり抜け、念願の企業に採用された。
これで俺も人生の勝ち組だ!
頑張って仕事するぞ!
と意気揚々と仕事に臨んだはずなのに・・・
毎日単調な事務仕事の繰り返しだし、職場の雰囲気も何となく殺伐としている。
先輩や上司を見ても、みんな魚の死んだ目をして黙々と働いている・・・
就職して数年経つと、多くの人が「あれ、こんな筈じゃなかったんだけどな」と感じ始めます。
このままこの会社にいても、自分の将来が見えてこない・・・
自分の大事な人生を先の見えない仕事に費やしていても良いのだろうか・・・
無意味に忙しくてプライベートなんて無いに等しいし・・・
もしかするとあなたも、こんな悩みを持ったんじゃないでしょうか?
そんなとき、あなたの目の前には選択肢が提示されています。
ひとつ目はこのまま会社に居座って頑張る、もうひとつは会社を辞める。
今回は仕事で先が見えなくなったときにどうすれば良いのかについて考えてみたいと思います。
なぜ「こんな筈じゃなかった」と思うのか?
ところで、なぜ多くの人が「こんな筈じゃなかった」と思うのでしょう?
自分の希望する企業に入ることができなくて仕方なく就職したなら、まだ「こんな筈じゃなかった」と思うのは理解できますが、自分の希望する憧れの企業に就職した場合でも多くの人が「コンは筈じゃ・・・」と思います。
これ、おかしいと思いませんか?
あなたが入りたくて、頑張って入った会社ですよ?
それなのに数年仕事してるうちに「こんな筈じゃなかった」って(笑)
でも、こういう人は決して少数派ではなくかなりの割合いるんです。
私はそもそも何も考えずに「みんなが大学を出たら就職するのが普通だから」程度の軽いノリで、自分の将来を真剣に考えることもせず就職しましたから「こんな筈じゃなかった」とは思いませんでした。
むしろ「サラリーマンなんてこんなもんだろ」と思いました。
実はここにひとつの答えがあるんですね。
私もあなたも、同じように大学卒業後に企業に就職した。
そして数年が過ぎ、あなたは「こんな筈じゃ・・・」と思い、私は「こんなもんだろ」と思った。
これって、あなたの「会社に対する期待」の大きさによるんです。
もっと言ってしまえば、会社に入ってからの「あなたの輝かしき人生への期待」ですね。
これが大きいほど「こんな筈じゃなかった」って思うんです。
恐らくあなたは、会社に入って自分のやりたい仕事がバリバリできるんじゃないかと思っていたかもしれません。
または会社に入ってからの日常をいろいろと想像していたかもしれない。
ところが実際に会社に入って職場に配属されてみると、自分が思っていたようなものとはまったく違っていた。
数年が経ち、ある程度自分の先行きが見え始めてきたときに「自分が思っていた未来はこのままこの会社にいても手に入りそうにない」と感じ始めるんですね。
で、こんな筈じゃなかった、と(笑)
私みたいに、会社なり自分の未来に過大な期待がなければ自分が想像していたものと違ったとしても「こんなもんだろ」と思えるんですけどね。
こんな筈じゃないなら、どうする?
就職してもその会社を辞めてしまうパターンにはいくつかあります。
会社に入ってすぐに職場に馴染めず辞めてしまうというパターン。
これはこれでどうかとは思いますが、辞める本人にはそんなに大きな迷いはありません。
早々に「次の会社」を探し始めることでしょう。
また、会社の人間関係が上手くいかず上司と喧嘩して辞めてしまうパターンもありますね。
このパターンも本人的には「部長がどうしても気に入らないんだから仕方ない」と自分なりに納得しやすい部分があります。
もっとも迷うのが「入社して数年経った」ひとです。
そう、こんな筈じゃなかったってパターンですね(笑)
このパターンは自分なりにいろいろと頑張ってきているんです。
なんとか職場に馴染もうと、なんとかこの会社で頑張れる理由を見つけようと、なんとか自分を納得させようと数年間もがいてきているんです。
でも、やっぱり自分を納得させることができそうにない・・・
これがこのパターンですね。
この「数年」は人によって5年だったり10年だったりするんですね。
言ってみれば第二新卒とは言えない状況にもなってきているんです。
転職するにしてもしないにしても微妙な状況ですよね。
あなたに提示される「2つの選択肢」とは?
さて、こんな筈じゃなかったと思い始めたあなたには2つの選択肢があります。
ひとつは「このまま今の会社で頑張る」
もうひとつは「辞めて別の道を模索する」
このふたつ以外には選択肢はありません。
ではこのふたつ、どちらを選ぶべきなんでしょうか?
それぞれのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
このまま今の会社で頑張る
こんな筈じゃなかった、と思っている人の大半はこちらの選択肢を選びます。
なぜなら「ラク」だからですね。
転職活動をする必要もなく、そのまま我慢して働き続ければ良いのですから。
こんな筈じゃなかったけど、ここも住めば都と思って前向きに頑張っていこう・・・
でも、これって本当に「ラク」なんでしょうか?
学生の頃から、もしかすると子供の頃からずっと持ち続けていた自分の「大人になったらこうなるんだ」という理想像を捨てることになるわけですから、これはこれで結構キツいと思いますよ。
その上で、今いる会社の上司を見て「自分も10年後には課長のようになるんだ、20年後には部長のようになるんだ」と、自分の将来の姿を毎日見ながら仕事をし続けるんです。
それが自分の思い描いていたものと違えば違うほど、失うものは大きくなります。
「こんな筈じゃなかった」から「こんなもんだろ」という思いに自分を切り替えることができれば、これはこれでまんざら悪くない選択肢とも言えます。
少なくとも会社を辞めて路頭に迷うリスクを負う必要はないわけですからね。
会社を辞めて別の道を模索する
もうひとつの選択肢は「こんな筈じゃなかった」から「こんなもんだろ」に自分の思いを切り替えられなかった人がとる道です。
デメリットは会社を辞めるわけですから「次の道」を見いだせないかもしれないリスクです。
最悪、今まで築き上げてきたものの大半を失う可能性もあります。
既に結婚していて家族を持っている場合、いくら自分がこちらを選択したくても出来ない可能性だってあります。
あなただけならまだしも、奥様やお子様まで路頭に迷わせてしまうわけにはいきませんもんね。
こうした理由からこの道を選択する人はとても少ないと言えます。
でも、よく考えてみてください。
もしもあなたが今の会社を辞めて別の道を模索したとしても、確実に自分の求める道を見つけることができるとしたらどうでしょうか?
それでもこの道を選ぶのを躊躇しますか?
多くの人がこちらの道を選ばないのは「先の保証がない」からですよね?
それさえあれば、全員がこちらの道を選ぶと思いませんか?
でも「保証がないから選ばない」・・・これって実はとてもおかしなことなんですよ。
そもそも人生のどの瞬間にも「保証」なんてなかったはずですよ。
あなたが理系か文系か決めたときも、どの大学に入るか決めたときも、そして今の会社に入ることを選んだときも、なにひとつ保証なんてなかったでしょう?
言ってみれば、人生なんてすべてギャンブルみたいなものなんですよ。
どうなるか分からないものを選択し続けてきて、今のあなたがあるんです。
だったら会社を辞めるのか辞めないのかを選ぶのだってギャンブルだと思いませんか?
今の会社に残れば危険はないと思っているとしたら、甘すぎますよ!
私の高校時代の友人は大学卒業後、某一流証券会社に就職しました。
意気揚々と自分の人生は完全に思い通り、100%勝ち組だと思って毎日を謳歌していました。
でも、その証券会社は倒産してしまいました(もうどこの証券会社かお分かりですね)
彼が思い描いていた未来は、入った会社が倒産してしまったことで「まったく違った」ものになってしまいました。
彼の場合、これは好むと好まざるとに関わらず受け入れるしかありませんでした。
事ほど左様に、自分では「より安全」な選択をしたつもりでも不可抗力という力にはあらがえません。
どちら選んだにせよ「どうなるか」なんて保証は何にもないんですよ。
だとしたら、自分の思いに正直に生きてみても良いと思いませんか?
どちらを選んだ方が良いか、答えはどっち?
ここまでお読みいただいたあなたは「じゃあどっちを選べば良いんだよ」と思っているかもしれませんね?
はっきりいますが、どちらが良いという答えはありません。
それは人によってどちらが良いかは分かれてしまうからなんですね。
そんな無責任な・・・どっちか決められないじゃないか、とお思いですか?
無責任なのはあなたですよ。
どうして自分の人生の選択を人に委ねようとするのですか?
あなたが決めるしかないんです、甘えないでいただきたい。
もし私が「あなたはこのまま会社に残るべきです」と言ったとしたら従うんですか?
それで自分で満足出来ない人生を送ることになったら私を責めるんですか?
お前が会社に残れって言うから残ったけどろくなことはなかった、お前のせいだ!
そう言って私を責めますか?
別に私を責めて頂いても構いませんが、でもあなたの人生は変わりませんよ。
あなたの人生なんですから、あなた自身が責任を持ってください。
上手くいったとしてもそうでなかったとしても、それは誰のせいでもない「あなた」のせいです。
そう思えば結果がどうであれ、納得するしかないでしょう?
順風満帆で平穏な人生を選ぶか逆風吹きすさぶ波瀾万丈な人生を選ぶか、それはあなた次第です。
どちらを選んだにせよ、あなた自身が納得して掛け替えのない人生を生きられれば良いんです。
決して人のせいにはしないでくださいね。
まとめ
今回は仕事で先が見えなくなったときどうすべきか、について考えてみました。
今の会社に残って頑張るべきか、潔くスパッと会社を辞めて別の道を模索すべきか。
どちらが正解かは「あなた次第」です。
あなた以外の誰にも答えなんて出せません。
自分を信じて選択した結果なら、誰がなんと言おうとそれが正解なんです。
迷ったり悩んだり考え込んだりするのは、あなたが自分の人生を真剣に考えている証拠です。
思い切り悩んでください。
そして最高の人生を生きてください。