自分の同期が先に出世。
サラリーマンなら誰しも遅かれ早かれ経験することです。
そして誰もが、いつかはこの日が来ることを覚悟していたはずです。
でも実際にその日が来ると、人それぞれ異なった反応をするものです。
・別に俺は同期が先に出世しても気にしないよ。
・まあ俺よりも頑張った分、早く出世したんだな。
・いや悔しい、はっきり言って俺が先に出世すると思っていた。
あなたはどんな反応をしますか?しましたか?
そしてこれからどのように接しますか?
正解のない問題ですが、対応を誤ると取り返しのつかないトラブルに発展することもありますので「そんなのわかりきってるよ」と流さずにしっかりと読んでみてください。
同期が先に出世したときの接し方は意見が分かれる
同期入社した同僚が自分より先に出世し、このほど自分の上司になった。
このとき、あなたと同期の上司にどのように接すれば良いのでしょうか?
様々な答えが返ってくるのですが、最もいいうのは以下のような答えです。
職場では敬語で接し、外で飲むときなどはタメ口。
私もこの対応が最も無難だな、とは思います。
しかしながらこの対応が思わぬトラブルを招いてしまうことも少なくありません。
きっとあなたは「いくら先に出世したからって同期だし、仕事を離れれば今までどおりタメ口で接するのは当然」と思っていることでしょう。
ほとんどの場合はこれで何の問題もないと思います。
しかし、そうではないケースも少なからずあるのも事実なんです。
いくら同期とはいえ職場ではあなたの同期ですから、仕事の場面では上司として敬語で丁寧な対応をするのは当然です。
ところがある日、あなたはこの同期の上司とふたりで飲みに行くことになりました。
あなたの思いは「仕事以外では同期なんだから立場は対等」ですから、当然のようにタメ口で話しますが、なんとなく同期の上司の様子がおかしいことに気付きます。
どうやらあなたがタメ口で話しかけてくることに不快感を覚えているようです。
そして同期の上司は飲みというプライベートな場面にもかかわらず、あなたに対して「上から目線」で偉そうに話してきます。
おやおや?
とあなたは「なんとなく違和感」を感じます。
こんなときはどうすれば良いのでしょうか?
プライベートでも上司は上司、敬語を使うべき?
このような場面、経験した人ってけっこういるんじゃないですか?
最初のうちは「俺が先に出世したからって同期なんだから、仕事以外ではタメ口でしゃべれよ」なんて言っていたとしても、日に日にその態度が微妙に変化していくこともよくあることです。
こうなってくると、いくら「仕事以外ではタメ口で」と相手から言われても、自然とすべての場面で敬語を使うようになってしまいますよね。
というか、もう同期という側面は機能しなくなっている状態と言えます。
私が思うに、仕事の上下関係というのはあくまで「仕事上の役割」の違いに過ぎないもので、人としての上下はいっさい関係ないと考えています。
考えていますが、世の中にはそのように考えない人が思いのほかたくさんいるのも事実です。
ここで、先に出世した同期の気持ちになって考えてみましょう。
とても親しい間柄だった場合
まず、いくら同期入社とはいえ全ての同期と仲良く付き合ってきているわけではないでしょう。
特に企業が大きければそれだけ同期の数も多いわけで、仲のよい同期もいればほとんど面識のない同期もいるはずです。
面識すらほとんど無いのに、同期と言うだけで仕事外でタメ口をきかれては不愉快に感じる人もいることでしょう。
ですので、人間関係にも大きく影響するんだと言うことは頭の隅に置いておいてくださいね。
まず、あなたととても仲がよく、上司という立場になる前には頻繁にふたりで飲みに行ったりしていた人が出世した場合を考えます。
そういう間柄の場合、逆に仕事外の場面で敬語で接すると嫌がる人も多いでしょう。
むしろふたりで飲みに行く、なんて場面ではタメ口が「当たり前」だと上司も思っているに違いありません。
にもかかわらず、時間の経過とともにあなたに対する態度が変わってくる場合、大きくは2つのパターンが考えられます。
パターン1:やはり立場の違いは無視できない・・・
恐らくこの上司はあなたとの「同期としての付き合い」は大事にしたいと思っていると思います。
しかしながら、上司という立場上なにかあればあなたのことを叱ったり、場合によっては切り捨てたりする必要も生じる可能性があるわけです。
これは仕事の場面のことではあっても、あなたの人生そのものに影響する可能性もある決断をしなければならないことも起こりうるということです。
あなたのことを大切な同期と思えば思うほど、このことには上司として思い悩むはずです。
こういう思いが、あなたとの「同期の絆」に一線を引かざるを得なくなる。
もしもこの人がこういう人ならば、とても心の優しい「あなた思い」の人です。
あなたとの関係を大事に思っていても、職責上の自分の立場も無視できない・・・
このため必要以上に関係を知覚しない方が互いのためなのではないか。
ここはあなたとしてもこの上司を理解してあげるべきです。
パターン2:親しい同期だからって馴れ馴れしくされたくない!
このパターンは明らかにあなたがタメ口をきいていくることに不快感を感じています。
これは「俺はお前よりも頑張ってきたんだ、それを評価されての出世だ」という思いがあります。
もっと言ってしまえば「お前が楽しく仕事している間、俺は休みも返上して会社に尽くしてきたんだ、お前とはわけが違うんだ」というプライドがあるんですね。
ですから仕事の場面でなくてもタメ口をきかれることに不快感を感じるんです。
俺はもうお前の上司だぞ、馴れ馴れしくするな!
こういう思いが心のどこかにある場合、あなたの「同期としてのタメ口」にイラッとする。
何でお前にタメ口を叩かれなくちゃいけないんだよ、というわけです。
このパターンは同期といえども十分な人間関係が築けていない証拠です。
もしもあなたが飲みの席でタメ口をきいて、上司にちょっとでも不快感を感じている雰囲気を感じたら、それ以上タメ口はやめておいた方が良いです。
だって仕事とプライベートは別だろう、と思うかもしれませんが、その割り切りができないからあなたのタメ口を不快に感じるのです。
残念ですがこれはその人の性格の問題であり、あなたがどう思おうと簡単に変わることはありません。
それを無視して、プライベートだからとタメ口を通そうとすると、仕事の場面であなたが痛い目に遭う可能性があります。
私に言わせれば「取るに足らない小さいヤツ」ですが、そういうヤツだからこそ公私の区別がつかずあなたに嫌がらせをしてくるかもしれないんです。
どこまで露骨にやるかは人によりますが、あなたにとって決して良いことはありません。
君子危うきに近寄らず。
心の中で「小さいヤツ」と思いつつ表面上は敬語を使っておきましょう(笑)
同期でも結局は仕事上の関係
私自身もそうでしたが、会社の同期と仕事のあとに飲みに行くことはあってもそれ以上の付き合いはほとんどありませんでした。
よほど仲がよい間柄でもこれ以上の関係はありませんでした。
逆に同期でもそんなに仲がよくなければ、忘年会とか職場の飲み会以外で飲みに行くことすらありませんでしたよ。
要はいくら仲がよくても所詮は「仕事上の付き合い」だということです。
ここを勘違いしないことです。
途中で転職することはあるかもしれませんが、そういうことがなければサラリーマン生活は30年以上続くわけですし、その間あなたが先に出世することもあれば、後輩に追い越されることだって普通にあります。
でもそこに「変な同期意識」は持ち込まない方が無難です。
仕事の場面でも仕事以外の場面でも、結局は「仕事で知り合った人間関係」ですからそこを分けて考えるのではなく、会社の知り合いは会社の中でも外でも「仕事上の関係」と割り切った方があなたもラクだと思いますよ。
よほど仲がよい場合を除き、仕事の後に飲みに行っても「職制上の上下関係」は維持した方が良いでしょう。
それができないなら、あなたはサラリーマンに向いていません。
実は私も仕事とプライベートのオンオフができない連中と上手く付き合うのが苦手で、サラリーマン時代には浮きまくっていました(笑)
私自身がそうだったので、こういう生き方を否定するつもりはありませんが、この先もずっとサラリーマンを続けていくつもりなら、これはあなた自身が辛い思いをすることになります(結局私はサラリーマンを辞めましたが後悔はしていません)
まとめ
学生時代のように、同学年とか先輩後輩、年上年下などの上下関係は会社では大した意味を持ちません。
それよりも何よりも、会社内の役職の上下がものを言うのがサラリーマン社会ですから、その世界で生きていく以上それを認めるしかありません。
本記事をお読みになっているあなたはきっと、私と同じくそうした上下関係に多少なりとも疑問を感じているのでしょう?
それは決して悪いことではありません。
ただし、その思いが強ければ強いほど、サラリーマンとして生きていく上では「しんどさ」となるのも事実です。
その「しんどさ」を抱えて生きていくか、それがイヤなら「別の道」を模索するか。
一回きりの人生ですから、このへんのことからご自身の人生をしっかりと見つめ直す時間を取るのも悪くはないと思いますよ。
長いものに巻かれて生きていくだけが人生ではありませんからね。