最近、いたるところで目にする「常識を疑え」という言葉ですが、常識を疑うことがスタンダード化してしまい、もはや常識を常識のまま信じる人の方が少なくなってきた感さえありますね(笑)
さてここで「常識を疑え」について、一度しっかりと考えてみても良いかなと思い本稿を執筆することにいたしました。
世の中の大半の人は常識そのものも、常識を疑えというスローガンも、どちらも多くを考えることなしに受け入れているように思えます。
あなたはいかがでしょうか?
そもそも「常識」って、何だ?
そもそも常識って何でしょう?
常識とは世の中で一般的に信じられている事がらで、多くの人がその内容に同意するものごとのことですね。
辞書には「一般の社会人として、だれもが共通してもっている知識や分別」とあります。
出典:明鏡国語辞典第二版(大修館書店)
これを見ても、実に漠然としていませんか?
一般って、どのような人のこと?
社会人って、業種や職種によって千差万別だし。
共通して持っているって、そんなの万国共通のものなんて無いでしょう。
一般の社会人にサラリーマンやOLは含まれるでしょうが、じゃあ芸能人は入るでしょうか?
政治家は入るでしょうか?
要介護認定された人は入るでしょうか?
どこまでが「一般の社会人」なんでしょうか?
そして一般の社会人の範疇を外れた人たちは共通の知識や分別は持っていないんでしょうか?
また、朝の9時から夕方の5時まで働く人と、運送業に従事するドライバーのように深夜の時間帯に働く人では、必要となる知識も分別も異なったものになるのでは無いでしょうか?
仮に異なった場合、どちらの知識・分別が「常識」なんでしょうか?
ね、常識という言葉の説明ではあまりにも例外となりそうなものが多すぎると思いませんか?
こうしたことから分かるように、常識ってとても曖昧なものなんです。
こう考えるとですよ、辞書の説明って正しいとは言えませんよね?
でも世間一般の常識として辞書に書いてあることは正しいことになっていませんか?
要は常識なんてその程度のものだと言うことです。
すべての人やものごとに適用できる常識なんて世の中に存在しないし、今現在正しいと判断できる常識でも将来的にいつまでも常識で在り続けるわけではないんです。
その証拠に、今では当たり前のスマホですが、持ち運べる端末上に電話の機能からパソコン並みの機能、おまけに写真や動画まで撮れて、キャッシュレス支払いまでこなしてしまうものなんて、20年前は「荒唐無稽な夢物語」だったんですよ。
事ほど左様に、常識というものは普遍的なものでもなんでもなく、また社会や地域、生活様式などによってもまったく異なってくるものなんです。
今の世の中に常識なんて存在するのだろうか
こう考えてくると、そもそも常識なんて存在しないんじゃ無いの?
なんて思えてくるかもしれませんね(笑)
私は個人的には常識なんて存在しないと思っていますが、世の中にはまだまだ常識崇拝者はたくさんいます。
常識が存在しない?なにをふざけたことを言っているんだ!
じゃあ「人を傷つけてはいけない」という常識はどうなんだ、これも常識じゃないのか?
さあ、答えてみろよ!
と挑発してくる人が必ずいます(笑)
たしかに「人を傷つけてはいけない」というのは社会で生きていく上ですべての人が守らねばならないルールです。
ただ、だからといって盲目的にこの考えを受け入れてしまうことには抵抗すべきだと思います。
本当にそうなのか?
常識だからって、盲目的に何も疑うことすらせずにそれを受け入れてしまっても良いのか?
考えた上でそれを受け入れるのは構いません。
私だって「人を傷つけてはいけない」ということについては100%同意します。
でも、それを受け入れるのは常識だからではなく、自分で考えてそれが正しいと信じることが出来るからです。
そういう意味で私は世の中に「常識は存在しない」と言っているんです。
だからこそ、常識を疑うべきなんです
よろしいでしょうか?
多くの人は「それは常識だから」という、ただそれだけの理由で無条件に受け入れてしまうことが多すぎます。
もっと自分の頭でしっかりと考えましょうよ。
世の中で常識と言われることすべてに関して、一度あなた自身でしっかりと考えてみた方が良いと思いますよ。
例えば、会社が人事異動を通告してきたら多くの人は従いますよね?
たとえそれが自分にとって不本意な異動先だったとしてもです。
なぜでしょうか?会社の人事には逆らえないのが常識だから?
逆らってみたんですか?
何もせずに「常識だから」という理由だけで自分の人生が他人の一存でどんどん変化していってしまう・・・
それでいいんですか?
世の中の多くの人が「それが世間の常識だから」という理由で理不尽を受け入れてきています。
その結果、いまの日本はほとんど思考停止状態ですよね?
いや違うよ、人事異動に従うのはそれが会社の就業規定に明記されているからで、常識だから従うわけじゃないよ。
確かに就業規定には人事異動は断れないと書いてあるのでしょう。
でも、その内容がどんなに理不尽なものでも従わなければいけないんですか?
いやなら逆らって、会社を辞めたら良いじゃないですか。
こういうことを言うと、そんなご無体な・・・生活がかかっているんだし止められないよ、とか言うんでしょう?
今の世の中、転職なんて簡単にできないし・・・
本当ですか?調べてみましたか?転職サイトに登録して転職が本当に難しいか確認しましたか?
だってみんながそう言うし、もう40歳を過ぎてるしそんな簡単にいかないでしょう。
それもこれも「常識」ですか?
私は決して、会社の言いなりになることが悪いと言っているわけではありません。
言いなりになる前に、自分でしっかりと考えましたか、と聞いているんです。
自分で考えた結論として、会社の言いなりになるならそれはそれで構わないと思います。
でも思考停止状態で「みんながそう言うから」とか「常識だから」とかいう訳の分からないことを言うのは止めませんか、と言っているんです。
すべてにおいて、考えなさすぎなんです。
あなたの人生なんですから、常識だから、みたいなくだらない言い訳で他人の言いなりになるのは止めましょうよ。
そういう意味で、私は「常識を疑え」と言っています。
まとめ
今回は常識について考えてみました。
世の中で認識されている常識なんて、すごく危ういものだと言うことがご理解いただけましたか?
併せて常識に盲目的に従うような生き方を見直してみることで、きっと今までとまったく違った生き方が出来るようになると思います。
それがあなたにとって望むものかどうか、それは私には分かりませんが、少なくとも盲目的に受け入れるのではなく自分なりにしっかりと考えた上で「自分の答え」を出すべきだと思うのですがいかがでしょうか?